部会報告(子ども部会)
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踏みにじられた日本国憲法 

  7月16日午後、世論や憲法学者に憲法違反との批判が拡がる安全保障関連法案が、衆議院で可決された。野党5党は審議不十分と採決に応じず、またもや強行採決という民主主義に大きな汚点を残す結果となった。安倍政権は、法案への国民の理解が進んでいない?ことを認めながら、米国で勝手に約束した今国会での成立を優先させる暴挙と言うしかない。

 そもそも憲法を守るべき国会議員が、昨年7月閣議決定で、他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認ができるよう憲法解釈の変更を決めたことから憲法違反が始まったともいえる。この頃から安倍政権の掲げる「積極的平和主義」に、戦後日本が何とか護り抜いてきた「戦争をしないと宣言する国」の形が変わることへの危機感が生じ、「憲法危うし」との声が強まってきた。
 この法案が提案されてからは、一段と「憲法危うし」の声を憲法学者はもとより、さまざまな分野の人々、何より特にこれまでは政治に関心がなかったという人も含む一般国民が発してきた。国会周辺には、連日、仕事帰りのサラリーマン、幼子を抱えた人、学生等など、「法案反対」「憲法をまもろう」という人の声が響き、その数はますます増え続けている。

 安倍首相は「国民への理解が十分ではないと思うが」と言ったが、国民は衆院特別委員会の審議を通して、集団的自衛権を行使する存立危機事態があいまいであること、これまでも自衛隊の任務が拡大されてきたが、より拡大の一途をたどりかねないと理解したのではないか。
 今後、参議院で審議が行われるとしても結果はみえている。何より、国民主権を無視した安倍政権の政治手法すら違憲と言わざるを得ない。
 ここにきて安倍首相は、2020年オリンピックの主会場となる新国立競技場建設計画を白紙に戻すと表明したが、安保法案の対応に対する国民感情をそらすための決断かと勘繰りたくなる。私たちは、今回の強行採決という暴挙を決して忘れない。これからが戦いの始まりと「廃案」の声をあげ続ける。

                                 練馬・生活者ネットワーク代表 山口文江