期間2010年6月〜8月

人と人のかかわりが薄くなり、コミュニティの崩壊が、地域においてさまざまな場面で問題を引き起こしてきました。「無縁社会」といった言葉さえも生まれる一方で、人々は、今こそ、人と人のつながりを持ちたい、持たなければと社会が動き始めています。人と人がつながり、行き交うまちづくりを実現するために、市民が今、どのようなことを求めているのか、何を必要としているのかを聞き取り、練馬区内の施設、制度などの現状を把握し、政策につなげるために、アンケート調査を行いました。年齢男女を問わず174人の回答から見えたことは次の通りです。

外出する頻度として、1週間のうちほとんど毎日外出する人が61.5%、反対にほとんど外出しないと答えた人はわずか4人(2.3%)でした。
外出する目的は、79.9%の人が買い物のために外出すると答え、次いで趣味・娯楽が59.8%、散歩(26.6%)、通院(24.9%)と続きます。外出する時の移動手段は、まず自転車が78.2%、次いで徒歩58.2%、公共交通54.1%であり、身近な地域での交通手段は、まずこの3つに集約されるようです。
外出の際に困ることでは、交通手段として最も使われている自転車の駐輪場などが少ないと思う人が70.7%と高く、次いでトイレが少ないこと(10.9%)、案内板が不親切(10.2%)であることをあげています。ではどうすれば外出しやすくなるのか尋ねたところ、移動手段をあげた人が49.5%で、公共交通の整備に課題が残されていることがわかりました。次いで、歩いて行ける安全な道(48.5%)をあげている人も多く、自転車道、歩道の整備が不十分なことがうかがえます。

 

移動手段に最も使われている自転車の駐輪場をどう確保していくのか。貸自転車の有効活用も含めて検討しなければならない課題です。安心して歩ける道路の整備は、歩道の確保、自転車とのすみ分けが不可欠ですが、道路の拡幅には非常に高いハードルが立ちはだかっています。人にやさしいまちづくりには、地域住民との丁寧な意見交換と合意形成が欠かせません。行政も市民の発想を活かし、本当の意味での「協働のまちづくり」が求められます。
また、地域ではさまざまな人が街を豊かにするための活動を初めていますが、さらに人とのつながりを求める多くの人の参加を可能にし、拡げるしくみが必要と考えます。練馬生活者ネットワークでは、「まちづくり構想」の見直しに際し、今回の調査活動も含めて検討していきます。

◆どのような目的で外出されますか。(複数回答)
◆外出する際困ったことはなんですか。(複数回答)

◆どのような支援やサービスがあれば、外出が楽になりますか。また、外出できるようになりますか。(複数回答)